4月23日(日) 「荒れ野で叫ぶ声」
2023年04月30日
ヨハネによる福音書1章19~28節
- 洗礼者ヨハネは、「あなたは、どなたですか」と問われました。ヨハネの評判を聞いたユダヤ教当局が、その立場を確認するためでした。
- ヨハネが異邦人だけでなく、ユダヤ人にも悔い改めを求めて洗礼を施していたことが、自分たちの権威を否定するものと思われたのです。
- 主イエスと同じように、ローマに支配されている状況から政治的指導者、新しい王として立つメシアとして期待されていた面もあります。
- しかしヨハネ自身は、これらメシアや、エリヤなど旧約聖書に登場する預言者の再来ではないかという人々の期待を明確に否定したのです。
- 彼は自分の使命をよく分かっていました。それは「声」に徹するということです。役割を果たしさえすれば消えてゆく存在なのです。
- 荒れ野という、人の声など吸収されてしまうような所において、反響があろうと無かろうと、神に命じられた通に語り、消えてゆきます。
- 声を聴くだけに留まらないのが教会です。荒れ野化していく世界にあって、叫ぶ者の声に徹し、正義と公平を告げる発信地となるのです。