9月6日(日)「下から招く方」
2020年09月12日
ルカによる福音書19章1~10節
- 主イエスがこの世に来られた目的は、「失われたものを捜して救うため」でした。人間性を失ったものを取り戻すためということです。
- 徴税人の頭ザアカイが登場します。敵国ローマのために同胞から取り立てをし、スパイ活動もする徴税人は人々から信用を失っていました。
- 金持ちであったザアカイは、心には何かが足りなかったことを自覚していたのでしょう。それがイエスを見ようとした行動に表れます。
- 「背が低かった」とわざわざ形容されている彼は、人々に遮られても懲りずにいちじく桑の木に登りました。精一杯の自己防衛の姿でした。
- ザアカイとは「神覚えたもう」または「純粋」という意味です。誰も呼んでくれなくなったであろうその名を主は呼び、招かれました。
- この場面は福音の端的な姿を表します。救われる者が上にいて、救う方が下にいて、すべてを受け止めようと招いておられるのです。
- 愛の主に出会った時、彼は悔い改め、分ち合う者に変えられました。この時、救いは個人に留まらず、共同体の喜びとなったのです。